先日の旅行先でのことです。
長くなりそうだったんで、別に書く事にしました。
あわよくば、戦った本人が書いてくれればなんて思いもあったり。
一日目宿に帰って、
マフも遊び疲れて自分の毛布の上でグッスリ寝てしまって。
私たちも部屋にひかれてる温泉に入って、
テレビをみながらゆっくりご飯を食べている時でした。
右の視線の端っこに大きくて黒い固まりがすごい速さでササッっと
目の前のダンナの方の壁に移動したのが見えたんです。
ギョ!ネズミ?!?!
一瞬だったので、黒い固まりに見えたものがなんなのか分からず、
でも、なんか動いた?・・・っと固まった瞬間。
その瞬間、ダンナが
「&○%$△<□!!!!」
なにか叫んだのと同時にダンナの後ろのカーテンの陰からすごい勢いで出てきたものは、
真っ黒な人の手。
いえ、人の手ぐらいあるタランチュラ。
いえいえ、タランチュラに似てるけど、
タランチュラより足が長い・・・巨大なクモ。
それも、ゴキブリやネズミみたいに動きがすっごく速いのです。
何度も言いますが、メンズの手の大きさぐらいあります。
そんな太い足に毛が生えたクモなんてはじめて見ました。
そんな奴相手に椅子の上に登ってもなんの意味もないのは分かってるけど、
あまりの衝撃で、どうしたらいいのかわからず椅子の上に立って大騒ぎしか出来ません。
とっさにダンナはそばにあったクイックルワイパーを握っていました。
でも、しつこいですが、人の手ほどあるんです。
足も人の指ほどの太さに毛がもっさり生えてるんです。
そんな奴つぶしたら、つぶした後はどんな惨劇になるか・・・。
クモはお腹に卵や子供を持ってるものもいるって言うし、
そんなのがワ――――――――――ッッと出てきたら、
ぎゃ――――――――――ぁッ!
考えられない。
そんなの絶対ダメ。
目の前でそんなあり得ない光景を見る勇気はありません。
でも恐怖でが体が動きません。
私は虫が苦手です。
全般的に苦手ですが、外遊びが増えてからはやっと悲鳴を上げないぐらいにはなりましたが。
それでもどうしても未だに絶対ダメなのがクモとゴッキーなんです。
しかも、目の前にいるのは人の手の大きさもある。
「つぶさないで!」
っと、この状況で、これからどうにかして戦おうとしてるダンナに、
むちゃな注文をする私。
「わかってるけど・・・。どうすんの?
速すぎて捕まえられないし・・・。」
捕まえるにはあまりにも毒々しい姿が、
『触っちゃイケマセン』・・・と言ってるとか思えません。
フロントに電話するか?とも思ったのですが、
あいにくこのコテージはフロントから遠い。
ものすごくすばしっこいので、もたもたしてたら見失ってしまうかもしれません。
そんなことになったら、今晩気が気じゃなくて寝れませ〜ん。
私の大騒ぎで、ぐっすりお休みだったマフがばたばたとリビングに現れました。
部屋に入ってきたとたんササッと動いたその黒い手みたいな奴に気がついて、
近づこうとしたので、「ストォーップ!!!」
その尋常じゃない私の叫びでただ者じゃないと分かったみたいで、
私の方にマフも避けてきました。
もし毒があったら、マフが刺されたら・・・
しかもすばしっこく動き回るので、いつマフのところに行くとも限らない。
しかたがない!
私は最大の勇気を振り絞って、震える動かない足を踏ん張って、
椅子からすばやく下り、マフを呼びながら、洗面所に逃げました。
と、言うのは嘘で、
一人洗面所に逃げようと思ったら、しっかりマフちんも付いてきたのです。
そう、リビングにはクイックルワイパーを握りしめたダンナを一人置き去りです。
だって、どうせ私たちがあそこにいても役に立たないし・・・。
そうして、洗面所のドアを少しだけあけて、その隙間の
私は上からマフは下からダンナの死闘を伺っておりました。
といっても、姿が見えないので、声と音だけ・・・。
クイックルワイパーでドンドンっと付く音が聞こえてましたけど、
そうとうすばしっこかったんで、こりゃ長期戦だわ。
っと思っていたら・・・間もなくして、
「つぶしちゃった!」
って声が聞こえました。
おそるおそるリビングに行くと、
ダンナも怖くて押さえたクイックルワイパーを動かせず、
この後どうしよう・・・っと固まっていました。
ちょっとティッシュでとる勇気はないし・・・。
クイックルワイパーを動かしてビニールに移す勇気もない。
どうしたものか・・・
と、目に留まったのはマフちんのトイレシート!
ああ〜トイレシート!
あってよかったトイレシート!
私はリビングの端っこから、ダンナにトイレシートをパス。
ビニール袋もパス。
ひとまず戦いは終わりました。
毒があったら怖いので、つぶした場所も念入りに拭いてもらい、
やっと平和のもどった夜でした。
あんな見た事もない生物と一晩共存なんてできないし・・・。
しかし、あまりに大きかったので、
つぶしてしまった本人はしばらく罪悪感から抜け出せず。
あの黒い手みたいな生き物については
「国産じゃないかもよ?毒があったかもよ?」という私。
「そうかもしれないけど・・・。しょうがないよね・・・。」と肩を落としておりました。
その日はそれぐらいしか触れられなかったけど・・・。
戦いの相手がどんな奴だったのか気になっていたようで、
帰ってきてからダンナが調べたところ。
日本最大級のアシダカグモという奴らしいです。
最初に見た時はモサモサの足にタランチュラと間違える人も多いそう。
実は画像が出てくるのが怖くて私はくわしく調べられません。
リンクも張った先に画像があるのが怖くて貼れません。
興味のある方は、アシダカグモでウィキってみてください。